楽器店での試奏

 

 
━━━試奏  本気モード ON !

  • アマチュアでもプロでも楽器屋でのワクワク感は何歳になっても変わらないもの。今でこそ自分で作った楽器を演奏していますが、楽器屋では随分試奏してきました。特に本気で新しい楽器が欲しい時は、買う気本気モードONにしてお店に向かいました。そんな私の "試奏 本気モード" を紹介しましょう。マネをしてトラブルになっても責任持ちませんが!

 

まず服装です。試奏に適した柔らかい素地の服が良いでしょう。金属製のボタン、ファスナーも避けましょう。やっぱり上は飾りの無いTシャツかスウェット/トレーナーでしょうか。

 
ミュージシャンですから個性的な普段着、アクセサリーも気になるでしょう。しかし、自分ではそんなつもりが無くても、新品の楽器は簡単に傷がついてしまいます。そんなファッションで来られるとお店の方も気になってしょうがないでしょう。
 
私は店の人が見てる前でオモムロに柔らかいタオルハンカチ?を取りだ出し、ベルトのバックル付近に置きます。こちらの気を使い度を見せて、冷やかしか買う気満々か相手にも伝えましょう。
 
必要であればお気に入りの演奏用ヘッドホンを持って行きましょう。(出来ればヘッドホンアンプも)
 
特にエフェクターの試奏には不可欠です。買って帰って音出ししたら、スイッチを入れるだけで『サー!、シー!』こう云うノイズって店頭では聞こえないんですよね。
 
マニアックな楽器や高価な楽器はお店も決まってくるでしょうが、有名ブランドの量産の楽器ならお店を選ぶのも大事ですね。値段だけでお店を選ぶと失敗します。
 
 
では試奏してみましょう。試奏ルームがあるお店は少ないですね。
 
大手チェーン店系の楽器店は無理かもしれませんが、店内のBGMが気になったらOFFにしてもらいましょう。
 
マニアなベース専門店なら何も云わなくても切ってくれているハズ。
 
この対応でどういう店か判断出来ます。
 
楽器の状態を確認してネックの反りやブリッジの弦高に問題があれば調整してもらいましょう。了解得られれば自身で調整した方が良いでしょう。さすがにトラスロッドはトラブルになるといけないので、やめた方が良いでしょう。
 
ビビっと一目惚れしたが、オールドやヴィンテージタイプの、ネックを外さないとロッド調整が出来ないタイプは時間が必要です。すぐには対応してもらえないので時間をおいて再挑戦。
 
リペアマン、クラフトマン在中のお店なら、納得がいくまで伝えましょう。
 
大事なのは状態が悪いといってその楽器を逃してしまう事です。本の少しの調整でいきなりシックリくる楽器も少なくないからです。
 
ここまで問題なければドンドン本気モードが上がってきたでしょう。
 
忘れがちなのはストラップでの立奏です。
 
ライブでは立って演奏するのに、試奏は座ってするものだと決めつけていませんか?(フライングVの試奏に遭遇した事は無いが、やっぱり立って試奏するんでしょうね)
 
最初に述べた服装に十分に気を使いながら(特にベルト)お願いしてみましょう。(もちろんストラップは持参が望ましい)立ったとたんポジションが変わって弾きにくかったり、バランスが悪かったり特にオリジナルデザインや軽すぎる(重すぎる)物はよく分かります。
 
さらに試奏を続けるのには弦が重要です。張ってある弦が自分に合わない。(弦のブランド、死んでいる、ゲージ&テンション、素材のニッケル or ステンレスなど)
 
いつもの弦でないと、鳴りやプレアビリティが判断出来ないでしょう。
 
高い買い物です。自分にピッタリ合う楽器を手にするには、多少のリスクや投資は避けれません。
 
迷わず弦を張り替えてもらいましょう。
 
ここは、こちらの本気を見せる為にも試奏代と思ってそのお店で好みの弦を買って(取り扱ってなかったら持参でもいいけど)
 
「もう少し納得するまで試奏したいので、この弦に張り替えたい」と伝えましょう。(お店によっては無料で好みの弦に張り替えてくれるかもしれません。)
 
 
もちろん納得がいかなければ弦代は無駄になり、あきらめて帰る事になります。
 
 
如何でしょうか?お店にもこちらの本気モードが伝わりますし、お店の対応や質を見抜く事が出来ます。
 
良い楽器に出会うのには、これぐらいは必要ではないでしょうか。
 
2012年 4月24日

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